2008年11月の思いつき


景気後退化の暴動

百人を越える犠牲者を出したインドのテロも、首都空港が占拠されたタイの暴動も、昨日の金融市場は全く反応しませんでした。

売るのに飽きたか、悪材料に鈍くなったか…
振り返れば、今年、中国の株式市場の下落が本格化したのも、内乱がきっかけでした。

こうしたリスクは無視しない方が良いです。

(2008.11.28)


冬 本番

株価が高いとか安いとかいう話以前の問題として、日本は今の国際的な経済環境の悪化についての認識がかなり甘いのではないかという気がしてなりません。

そもそも新聞等の見出しに、「世界同時不況の影」とか「世界経済悪化への懸念」といった言葉が使われていることに違和感があります。

世界は既に不況です。世界経済は間違いなく悪化しています。十数年ぶりにマイナス成長となった英国や、ついに5%台まで利下げをした中国、そして1960年台来の3%割れとなった米国の10年国債と、世の中は「影」どころではなく、「現実」への対処に必死なのです。

マスコミが影だの懸念だのと、季節外れな報道をするから、政治家も国民も未だに緊張感がないのです。

季節は晩秋ではありません。真冬です。

(2008.11.27)


せめて言葉ぐらい

オバマ氏の会見での一フレーズ。

「大きな政府か、小さな政府かの話ではない。効果に集中する『賢い政府』の建設だ」

カッコイイ!!

誰かに聞かせてあげたい。

政治家の言葉というのはこういう風に使うものですヨ。

この際、実行力を伴えなどと高望みはしないから、せめて言葉ぐらいは…頼みます。

(2008.11.26)


ヒーロー

米国でガイドナーNY連銀総裁が指名されるという噂だけで株価指数は2%以上反発し、正式決定でさらに数百ドル買われました。

オバマさんもそうですが、政策担当者の顔ぶれだけで、市場が動くという構造は、日本にとってはうらやましいかぎりです。

1980年代後半、ブラックマンデー以降不安定になっていた世界の株式市場を支えたのは、「ゴルビー」と呼ばれたゴルバチョフ首相による旧ソ連の改革期待でした。ゴルビーがクシャミをすると世界の株式市場が風邪を引く、とまで言われた時代です。

今のオバマブームを見ていると、その当時のことを彷彿させます。期待したいと思う反面、若干の危うさも感じます。

もちろん今回の経済スタッフの影にボルカーというおじいちゃまが控えているといわれるように、オバマ氏の持つ危うさは経験豊富な重鎮が要所を押さえるという構図になるので、それほど心配はしていません。

日本のどこかにヒーローはいないものでしょうか?

(2008.11.25)


ぜーんぶ棒引き?!

現在のところ最大の懸念材料となっているGMなどの自動車産業の問題は、自動車が売れるか売れないか、といった問題以上に、自動車ローン市場の崩壊という金融問題が根底にあります。

AMEXが銀行に業態変更をしたのも、JPやシティの業績見通しが急激悪化しているのも、カードローンの延滞率の悪化と無関係ではありません。

物を買うことがイコール借金をすることだった米国消費者にとって、クレジット会社からお金を借りられなくなることは物を買わなくなることです。

住宅ローンの借り手の保護だけではなく、一般の個人ローンの借り手の保護にまで踏み込まなければいけなくなりそうな雰囲気が出てきました。

オバマさんの就任第一声が「大徳政令」になる可能性はゼロではないかもしれません…

当社の社長が長年唱えている「究極の景気対策は、個人の借金ぜーんぶ棒引き!」という主張を、笑い話にできなくなっているほど、今の個人消費を巡る環境は深刻さを増しています。

(2008.11.21)


ヘッジファンドの将来

9月10月と5%を越えるマイナスとなり、年間収益も2桁マイナスがほぼ確定してきたヘッジファンド業界の今後について懸念する声もちらほら聞こえてきます。

ファンドの破綻も増え、残高が一兆ドルを割るのではないかという人もいます。

2005年にヘッジファンドの残高は初めて1兆ドルの大台に乗りました。その後急角度で残高を伸ばし、2008年の春には1兆8000億ドル程度まで拡大したとみられます。

だったの3年で倍近くなったものが、2005年の数値に戻るだけの話です。各国の株式市場が2003年の水準をはるかに下回っていることから見れば、ヘッジファンドの残高が2005年の水準を維持できるなら上出来ではないでしょうか?

この3年の急激な資金流入により、ヘッジファンド同士や伝統的資産との相関が高まるなど、ヘッジファンドの本来の姿とはやや異なる傾向が強まっていました。

今回業界の淘汰が進むことで、ヘッジファンドが本来の姿に戻れるのであれば、それは業界の将来にとってむしろ好ましいことでもあります。

ヘッジファンド業界の将来、それほど悲観したものではありません。

(2008.11.20)


ショックです

昨日起きたある事件についての、インターネット上の一般投稿欄を見てしまいました。

あまりのおぞましさに、日本人やめようかと本気で思いました。

ネットというものが、ここまで人間を凶暴にするものなのか?

それともこれこそがこの国の姿なのか?

すさんでいる、を通り越して、病んでいる。

(2008.11.19)


もしテロさえなかったら…

この世界に「もし」ということが許されるのであれば…

もし、2001年の911テロさえなければ、今の金融危機はなかったのかもしれません。

多発テロ後に米欧日の金融当局によってばら蒔かれた流動性資金は、その後の過剰流動性の原資となりました。
あの時Buy USA の先陣を切った自動車ビッグ3の「ゼロ金利キャンペーン」が、自動車産業の財務基盤に決定的なダメージを与えました。
その後の米国と中東地域との長い紛争は、原油の価格高騰のきっかけとなりました。

物事は時空を越えて繋がるものです。ゆっくりと、しかし人間の記憶よりはるかに確実に…

(2008.11.18)


日本リセッション入り?!

金融サミットにおいて各国ともあらゆる手段を講じて金融システムの安定と経済の底支えを努力する、という金融サミットの宣言の実行性が最も薄いのは日本かもしれません。

今日発表された7-9月の実質GDPは2四半期連続のマイナスとなりました。一般的な定義であれば、日本は既にリセッション入りしたことになります。

それに対し、10月末に発表された追加経済対策27兆円の内、22兆円は中小企業向け融資の保証枠、実質支出は5兆円にすぎません。そもそも中小企業向け融資規模22兆円に対し、貸し倒れ引き当て見合いの予算は2%の5000億しか見積もられていないのは、22兆円も融資が出ないと思っているのか、貸し倒れが本当に2%しかないと思っているのか、損失が出てから考えよう、と思っているのか、どれでしょう?

実質支出5兆円の約半分を締める定額給付もこれだけもめれば、センチメントに与える影響はほとんどゼロです。

IMFに10兆円拠出するよりも、国内でリセッション回避に10兆円を使った方が、余程世界経済の役に立つのではないかと思うのですが。

(2008.11.17)


エマージングと投信

この3ヶ月で約半値になったクエート証券取引所が、裁判所の命令により、全ての株式の売買を一時停止したとの報道があります。

今年に入ってから最も下落した株式市場は、ロシアの株式市場で70%以上の下落となっています。ちなみにロシアの株式市場は急落しそうになると、取引所はすぐに休場となってしまいます。

今回の金融危機が起きるまで、こうした新興国市場は先進国市場に見劣りすることのない規模まで時価総額も売買量も増加しており、エマージング市場に対する特別なリスク管理は必要ないかのように思われてきましたし、それを前提とした投資信託の設定なども活発に行われていたのはご承知の通りです。

市場が投資対象足りうるかどうかは、基本的には市場を支える政府のインフラが整っているかどうかにかかっています。
問題が起きると為替の交換を停止したり、取引所機能を停止したりする可能性があるから、その国はエマージング(発展途上)だといわれるのです。

取引所が止ることで外国投資家の投資信託の評価ができなくなることなど、これらの国は全く気にもしていないのでしょう。
困ったものです。

(2008.11.14)


蛇行

世の中のトーンがなんだかおかしな方向に行っているような気がします。

今回の金融危機の犯人は、ウォールストリートのインベストメントバンカーなんですか?

CDSや証券化商品こそが諸悪の根源なのですか?

格付け機関という「民間企業の意見」が間違っていたという事実と、株式アナリストの業績見通しが間違っていた、という事実とに、どれほどの違いがありますか?

自らが「被害者」であることを証明したいがために、加害者を特定しようとしているだけなのであれば、物事の本質や対応を見間違えるのではないかと懸念します。

売り手だけが悪いのですか?使い手である投資家の反省はどこへいったのでしょう?

(2008.11.13)


退院しました!

原因不明の全身ザクロ(怖っ)による強制リセットから、8日ぶりに復帰です。

新聞なし、インターネットなしで、平均年齢85歳のおばあちゃま達との共同生活は、本当に新鮮で貴重な体験でした。

家に戻り一週間分の新聞を眺めて、その新鮮味のなさに、がっかりです。

株式市場の値幅がやや収まってきているのが、唯一の改善でしょうか?

ご心配・ご迷惑をおかけしました。
アクセル全開、というと多方面からお叱りを受けそうなので、しばらくはローギアで運転を開始します。

(2008.11.12)


声の力

カーテンと壁に囲われ耳だけを機能させていると、人の声のトーンというものが、想像以上に大きな力を持っていることに気がつきます。

幾ら言葉を連ねても、全く相手に伝わらない話し方もあれば、ほんの一言二言で意思の疎通が出来てしまうこともあります。

不思議とこういった環境にいると、自分の声がヤマビコのように自分に跳ね返って聞こえます。多少具合が悪い時の方が私の声は心地好く感じました。

改めて大いに反省です。

(2008.11.11)


再開

人生初の入院と点滴生活、体験中です♪

たいした病気ではありません。

拾った梨を食べてあたった、とかいう妙な噂、信じないように!

後二三日で社会復帰の予定です。

リハビリがてら「思いつき」は看護師さんの目を盗んで今日からボチボチ再開させていただきます。

(2008.11.10)


お知らせ

担当者急病につき今週は思いつきの更新をお休みいたします。

(2008.11.04)

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