2009年04月の思いつき


インフルエンザとショートカバー?

世界中で大ショートカバー大会が催されているような気がします。

フェーズ5まで進行したことで最悪のケースでは取引所が閉鎖される、もしくは出社制限などでトレードになんらかの支障が起きる可能性を想定せざるを得なくなりつつあります。

持っているポジションを減らそうした時、買っている人は売りますが、空売りしている人や先物を売り建てている人は買い戻します。

今日の東京市場などを見ていると、売りから入っていた人が本当に多かったのだということを実感します。

ショートカバーの一巡後どちらに転ぶのか、闇の中です。

(2009.04.30)



一過性?

インフルエンザ、あっと言う間にフェーズ4です。
過去に出されたマニュアルを幾つか見て思うのは、フェーズ3までの準備期間について検討したものが非常に多いのに対し、現実はフェーズ3から4までの期間は何も出来ないほど早かった、ということです。

ちなみにフェーズ4というのは、かなり深刻な水準に見えます。これで国内感染者が出れば、集団が集まるような施設への規制も出てくる可能性があるそうです。

今年は、「飛翔体」とか「暴動」とか、突発的なストレスの多い年です。今日のところは持ちこたえている株式市場ですが、影響はジワジワ出てくるかもしれません。

ゴールデンウィーク前というのに、気の重いことです。

(2009.04.28)



慎重に慎重に

先週あたりから、株式のクオンツ系モデルの収益悪化が、またまた話題になりつつあり、心配しています。

ヘッジファンド系だけでなく、通常のインデックス運用においても、4月に入り悪化が目立ってきているようです。

海外の金融株が倍近くになったり、低位株が暴騰したりと、理由はかなりはっきりしているようにも見えますし、一昨年の夏とは異なり、定量モデルでレバレッジを掛けるスキームも大人しくなっているので、大きな混乱にはならないとは思うのですが。

もう一つの心配は、豚インフルエンザ。
市場環境は峠を越しつつあるとはいえ、まだ体力の回復にはほど遠い状況です。普段であればなんでもないことも、こういう時期には大きなストレスとなります。

慎重スタンス継続です。

(2009.04.27)



イベント前

日本では3月決算発表を迎えての5月危機。
米国では自動車大手3社のデットライン。
金融市場ではストレステストの結果発表。

とこれから5月中旬までは深刻なイベントが続きます。

金融当局者だけでなく、発言力のあるアナリストやファンドマネージャーが「今の市場と経済の反発は一時的に過ぎない」と口を揃えて警告をしています。

皆が同じ方向で物を考えているのであればむしろ逆に暴騰するのではないか、という見方もありますが、幸運にもそうなればなったで、その後の反動の深さが恐ろしくなります。

経済がついていっていない市場には要警戒です。

(2009.04.24)



電化製品の寿命とエコ

我が家の家電製品、最近本当に良く当たります。
といっても、宝くじではなく、リコールとかクレームとかですが(笑)

直近のエコ冷蔵庫も大当り!
数年前の食器乾燥機はリコール、コンポは2年間で3回の出張修理、細かい廉価品に到っては1年経過後故障してお払い箱になったもの数点。2年前の液晶テレビも既に妙な雑音がするような気が…

我が家が当たり過ぎだというのであればよいのですが、世の中全般の電化製品のクオリティの問題なのであれば、やや気になります。

そもそも昔の家電に比べれば現在のものの耐久年数は明らかに短期化しています。これからは使い捨てを助長しないような、長持ちする電化製品を作る、ということも、エコの一貫だと思うのですが。

(2009.04.23)



ひどすぎて笑いが

SFCG。。。
こうなるともう、この企業を上場させていた事実そのものに疑問を持たざるを得ない、というのが世の中全般の正直な感想でしょう。「東証一部」のステイタスなど、どこかかなたへ飛んでいってしまいました。

この会社の株式に「投資し続けた」プロの運用機関。
この会社に多額の貸付をしていたプロの金融機関。

「経営者と直接話をしているので、企業分析には問題はない。」
「今回の破綻はリーマンショックによる貸し渋りによるものだ。」
と言い続けてきた人達。

一旦真摯に反省してみてはいかがでしょう?

この問題、マダマダ余波がありそうな気が…

(2009.04.22)



決算にみた恐怖

昨日のバンカメの決算発表に人々が感じた恐怖は、2007年2月のHSBCの決算に端を発しています。

サブプライムショックの全ては、HSBCがこの時の決算でサブプライム関連融資に対する巨額の貸し倒れ引当金を積んだことから始まりました。

今回バンカメの決算において、クレジット関連の引当金が48億ドル増加しています。クレジットカード部門の損失は17億ドルに上ります。
失業率の上昇や住宅市場の下落が個人破産につながり、それが第二のサブプラムローンになるのではないかという事を、市場は恐れています。

2007年2月の決算に感じた疑心にもっと早く対応していれば、自らの損失はもっと限定的だったのではないかという後悔が、市場参加者の過剰な反応に繋がっているのかもしれません。

油断大敵です。

(2009.04.21)



市場傾向におけるエラー

昨年のように株式市場の急落場面では、既に値段が下がりすぎてそれ以上下がりようがない株価のパフォーマンスは相対的によく出ます。例えば、小型割安という分類のインデックスがこの一年相対的に優位だったのが良い例です。

この現象を取り上げて、昨年度の小型割安のパフォーマンスが良かったと言ってよいかどうかは、かなり疑問ですし、またファンドなどとの相関係数の判断にも注意が必要です。

劇的に市場の構成ファクターが変化した時のパフォーマンスを従来のように単純な定量判断で処理をするとこうしたエラーに遭遇しやすくなります。

昨年パフォーマンスが良かったからといって、単に運用者が上手だったからとは限らないということに、投資家は充分注意が必要です。

(2009.04.20)



価格の織り込み

各国とも、物価の下落が話題になるようになっています。

米国の消費者物価が53年ぶりの対前年比マイナスとなったり、国内でも消費関連価格の値下げが相次いでいます。

商品価格の推移を示すCRBインデックスは2007年の高値の約半値のところまで急落し、おおよそ2001年の水準で下げ止まっています。
中身を見てみると、ガソリンなどエネルギー関連とアルミなど非鉄関連の下げが大きく、商品市況も景気後退をすっかり織り込んだ形に見えます。

国内では量販店やコンビニの値下げが相次ぎ、一時期影を潜めていたユニクロなどの低価格商品が復活しつつあるようです。

株価も含め、あらゆる「価格」調整は峠を越しつつあります。
あとはその価格をベースとした経済と生活基盤の再構築を待つばかりです。

(2009.04.17)



ウエルカム オリンピック

今日から、オリンピック招致委員会の東京視察が始まります。
観光立国推進論者の私としては、オリンピック大歓迎です。

もちろん、無駄な設備投資だとか、そんなことをする税金があるのなら他に回せとか、もっともなのですが、この20年物事小難しく考えすぎて、袋小路彷徨う日本にはこのぐらいの弾みが必要なのではないかと思うのです。

昨年公表された観光客に優しい国ランキングで、日本の評価が思いの他悪く、愕然としました。英語表示の少なさや車内アナウンスの問題、さらには、地方に置ける英語スタッフの問題などは実際に実需を伴わせなければ進展しません。

観光立国を掛け声倒れにさせないために、ここは思い切ってオリンピックに掛けてみるのも悪くないのではないでしょうか?

無駄もたまには必要ということで。

(2009.04.16)



ゴールドマンの増資と公的資金返済

AIG問題の繰り返しになりますが、AIGやファニメイなどに公的資金が投入されたのは、AIGそのものを助けるためではなく、連鎖倒産の可能性のあったAIGの取引先を助けるためです。

だから、AIGを含め政府の支援を受けた金融機関の大口取引先全てが、昨年の10月に国民の税金によって助けられたことになります。

そういった意味において、現在生き残っている全ての大手金融機関については、今回の金融危機を招き多大な国民負担を強いた責任があります。

たとえ現在、決算が良かろうと、増資が出来ようと、それは昨年の10月に辛うじて潰れなかった賜物に過ぎません。リーマン・AIG危機をどうして生き残ってこれたのか、金融機関の経営者は皆胸に手を当てて考えるべきです。

何事もなかったかのように、公的資金を返済し、何一つ経営責任を取らず、危機以前の姿に戻ろうとしている金融機関がもしあるとするのであれば、私は絶対に付き合わないでしょう。

(2009.04.15)



再び破綻のない国へ?

今月に入り、日本のクレジットスプレッドの縮小傾向が続いています。売られすぎたクレジットが修復されるのは良いことですが、気になることもあります。

昨年末から3月期末越えに向けて、日本銀行のCP・社債の買取や、政策投資銀行経由の資金供給など、民間企業の資金調達に対する公的機関の直接的な関与が行われました。

これが市場参加者には、日本が再び「破綻のない国に戻る」というメッセージに見えているのかもしれません。

企業破綻が良いことだとは言いませんが、企業淘汰が起きないことがよいことだとも思いません。また現実にCPや社債を発行できない規模の企業の倒産が相次いでいるなかで、大手企業だけが生き残れるという構図にも納得がいきません。

期末の資金越えへの危機感から、市場に大量の資金供給が必要であったことは事実でしょう。しかしながら、資金注入の目的と対象を明確にしない、ある意味なんでもありのオペレーションを行った結果、クレジット市場が無条件に国の支援をあてにしてしまったのであれば、それはモラルハザード以外の何者でもありません。

万が一、今後大手企業の破綻が再び現実化したとすると、日本のクレジット市場は大混乱をすることは必至です。このまま何事もなくソフトランディングをしてくれることに越したことはありませんが。

(2009.04.14)



政情不安への注意

先々週のG20開催期間中のロンドンでの暴動、そしてASEAN開催中のタイでの暴動。

それぞれお国柄、ということもあり一過性のものという見方が大半だとは思いますが、やや気味が悪いもの確かです。

気味の悪さの根拠は、暴動の目的が明確ではないというところにあります。
攻撃対象ははっきりしているものの、だからどうしたいのか、がない。単に不満の捌け口として暴れているだけです。

こうした理屈のない暴力には対策の打ちようがありません。そして理屈がないだけに意味もなく伝播する危険性があります。

市場では再び新興国のデカップリングを唱える風潮が出てきていますが、政情不安は昨年よりも確実に高まっていることを忘れてはいけません。

(2009.04.13)



銀行の劣後債

ムーディーズが銀行の劣後債券の格付けを引下げています。例えば昨日発表されたバークレイズであれば「A1→BBB1」という具合です。元々シニア優先債券と劣後債券との間では2ノッチ程度の差がありますので、シニアの格付けがA格ギリギリの金融機関であれば劣後部分の格付けが投資適格から外れるリスクが大きくなったということになります。

ムーディーズ曰く、今回格下げをしたような「低位の債券は信用危機が深刻化した場合システミックサポートの枠外に置かれる可能性がある(bloomberg)」そうです。

投資家として注意を払わなければいけないことは、投資適格社債インデックスの中に含まれている金融機関の劣後債券が格下げによりインデックスから外れることによるマーケットインパクト。
そして、金融危機の公的支援のスキームにおいて、劣後債は保証されない可能性がある、という事実です。

金融機関の好決算に沸く株式市場ではありますが、金融関連を巡る混乱はまだまだ続きそうな気がしています。

(2009.04.10)



個人情報

昨日の個人情報流出問題を見て思い出しましたが、ある都市では定額給付金を役所に申請する際、家族全員の氏名・生年月日に加え、振込み先の銀行(郵便)通帳の表面のコピーを、「普通郵便」で役所に返送するそうです。

返送用封筒は給付金申請と人目でわかるようなものになっているらしいので、個人情報が欲しい人からみれば「盗んでください」と言っているようなものでしょう。

オレオレ詐欺撲滅に大量の警察官を導入してキャンペーンをしている一方で、国や自治体が自分で種を蒔いているのでは意味がありません。

そういえば、日本郵政が電通と組んだ調査会社から、個人情報の登録を依頼するようなダイレクトメールが家に届いていました。

個人情報の取扱いに一番無頓着なのは公的機関なのかもしれません。

(2009.04.09)



不動産への公的資金

ということで、今日はREITのこと。

与党野党問わず、J-REITや不動産ファンド救済の道筋作りを必死に提案しているようですが、なぜそこまでこだわらなければいけないのでしょうか。サブプライムショックに苦しむ欧米各国でさえ、不動産ファンドそのものに直接資金提供を行うような事例はあまり記憶にありません。

それが「不動産本位制」とも揶揄される日本経済の特異性に由来するのであるとするなら、その仕組みそのものを見直す議論も同時に起きるべきでしょう。90年のバブル崩壊に伴う金融危機において、日本の銀行が株式リスクを取り過ぎていることが明らかになったのと同様、日本の銀行は不動産リスクを取り過ぎています。金融機関のリスク管理において、不動産性リスクの総量を管理するような仕組みを持たない限り、不動産がよければ融資余力があり、不動産価値が下がれば融資余力が減少するという悪循環から抜け出すことができません。

公的資金の投入には、投入せざるを得ない明白な理由と、投入される側の明白な改革の意志が不可欠です。金融システム維持のために必要であるというのであれば、投入の恩恵を受ける金融機関を含め説明責任をきちんと果たして欲しいと強く思います。

(2009.04.08)



核廃絶

日本のREITについて色々言いたいことはあるのですが、それは後日として。

オバマ大統領の「核廃絶方針演説」は、東西冷戦を終結させノーベル平和賞を受賞したゴルバチョフさんに並び後世に名を残すものとなるでしょう。

昨年の「石油経済からの脱却宣言」と同様、米国にとっては革命的な方針転換です。それが実際にどれほど実現性のあるものであるかということが問題なのではなく、大統領が言葉として発したという事実は今後の米国の進む方向性に大きな影響を与えるでしょう。

先日テレビでノーベル物理学賞の益川先生が「人間の進歩はすばらしい。あのひどい人種差別の時代からたかが100年で大統領が生まれる時代になるのだから」とおっしゃっていました。

同じ過ちを繰りかえし続けているように見える我々も、100年単位でみれば多少なりとも進歩できるのかもしれないと、少しは思えるオバマ演説に素直に敬意を表したいと思います。

(2009.04.07)



ヘッジファンド投資の変化

昨年急激に残高を失ったヘッジファンド業界が、今年どのように再生されていくのかまだよくわからないところがあります。

収益が上がるか上がらないか、ということではなく、対投資家との関係をどのように再構築していくのか、当局の規制にどう対応していくのか、といったビジネスモデルに関わる部分の変化の方を注目しています。

残高を増やしたいヘッジファンドがこれまで以上に投資家の利便性に配慮したファンド運営を行う、という見方もあるようですが、今聞いている限りは、むしろファンド側が投資家を選別しようとしているように見えます。自分の戦略のリスク許容度や流動性に適合した投資家のみに限定した募集や、資金性格の異なる投資家を同じファンドに入れない、といった、やや投資側のハードルを高くするような変更が行われていきそうです。

年金から見て、使い勝手は悪くなりそうですが、中長期の安定感は増す方向での変化であり、少なくても「円債」の代替はもう無理でしょう。

(2009.04.06)



アナウンスのトーン

先ほど、当社のビルで火災報知器が鳴ったとアナウンスがありました。誤作動でした。
このアナウンスは非常にゆったりとしたトーンで、切迫感はなく、実際ほとんどの人は笑って聞き流したようにみえます。

先日ロンドン行きの飛行機の中で、急病人が出たのでお医者様を呼び出しアナウンスがありました。
このアナウンスは半ベソ状態だったため、異常に切迫感が募り、聞いているだけで泣きたくなりました。

何かイベントが起きた時、落ち着かせるのがよいのか、切迫感を持たせるべきなのか、難しいところです。パニックになるのも問題ですが、笑って聞き流して逃げ遅れたらどうしようもありません。

今日明日出されるかもしれない、「飛翔体?の発射情報」って、どういうトーンでアナウンスされるのでしょう?

(2009.04.03)



色々な材料

金融サミットと北朝鮮ミサイル発射と最悪の日銀短観と、何が一番気になるかといえば、個人的にはやっぱりミサイルで、市場的には金融サミットで、景気の話はやや食傷気味、というところでしょうか。

ミサイルか衛星か、ではなく、日本という国で「撃墜」という言葉が抵抗なく取り上げられるようになったということに対し、気持ちが重くなります。防衛ということはそういうことだという理屈とは別の問題として、こうした単語とは日本だけは無関係だと信じてきた部分がどこかにあるからでしょう。

金融サミットについては、ヘッジファンドに規制が掛かること、タックスヘイブンという制度に見直しが入ること、は規定路線だと思っています。ヘッジファンドは「スキルで勝負をしている」のであるならば、ある程度の規制も税制の改正もきっと乗り越えるだけの「腕」があることでしょう。税制の助けがなければ収益を上げられないようなビジネスであるならば、存在価値はありません。

いずれにせよ、この2-3日は皆で大人しくしておいたほうが無難です。

(2009.04.02)



ご紹介

新年度になり、今年も当社に新入社員が入りました。
会社概要
昨年は当社初の新卒さんの入社で受け入れ側もドキドキでしたが、今年は、成熟度の高~い新入生です。

金融商品のスペシャリストとして運用機関評価を担当させていただきます。

ちなみにまた女性です。
私より見た目優しげです。
あくまで見た目ですが…

難しい金融環境が続く中、当社でも時代に即した強力な人材を補強し、皆様のご資産と共に安定した成長を目指していきたいと思っております。

本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(2009.04.01)


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