2015年09月の思いつき


グレンコアショック?

昨日の大幅下落についてはグレンコアショックと説明することが適当なのかもしれません。

スイスにある資源関連の巨大企業であるグレンコア社が、このところの資源市況の下落による巨額な損失で債務超過に陥ったのではないかとの噂や、同社やフォルクスワーゲンの大株主である中東のソブリンウェルスファンドの損失の噂などが、市場イメージを悪化させました。

こうした観測が出てくる水面下では、大小問わず多くの投資家やファンドの毀損が起きているはずです。

理由もなく下落する背景には、表面化していないファンドの破綻や現金化による需給要因も少なからずあるのでしょう。

アップルの新型i-phoneが発売3日での売上高の最高記録を更新した、などという良いニュースも出ています。

心とポジションがこなれるまでは、暫しの我慢です。

寺本名保美

(2015.09.30)



気持ちよく売り回転

売れば下がる、下がるから売る、という順回転になっています。

上げ方向の回転では悪い材料に反応しなかったように、下げ方向の回転では良い材料に反応しません。

売り手を怖がらせる材料を持っているのは各国中銀なのですが、各国間、また米国内、でも足並みが揃わず、売り手の気分を良くさせています。

勢いがついている時は、参加者も中銀も下手に手を出すべきではないので、様子を見ておくしかありません。

各国首脳は、現在国連総会出席中。

本格的に何か対応を打てるとしても、10月になってからということでしょうか。

寺本名保美

(2015.09.29)



何か偏っているような気がします

安倍首相が国連で行った演説で使った
「持続可能な質の高い成長を追求する」
というフレーズは、グローバルな株式投資でよく用いられる表現です。

安倍内閣発足以来、経済対策の成功よりも金融市場対策の成功の方が印象に残るのは、安倍首相の経済ブレーンが金融、特に株式市場に精通した人達が多いからなのでしょうか。

確かに外国人投資家にとっては馴染みもあり受けの良いものであるかもしれませんが、国内マスコミ的には全く意味が通じない、イメージ先行の言葉に聞こえてしまいます。

そろそろ実のある発言を意識していかないと、肝心の経営者の心が離れていってしまいそうで心配です。

寺本名保美

(2015.09.28)



1億総働け社会

新3本の矢のスローガン「1億総活躍社会」…「1億総働け社会?」

子育てで仕事を離れることもなく、
介護で仕事を離れることもなく、
定年年齢に縛られることもなく、

生涯現役で働きましょう! 
これで労働力減少も、年金給付費の抑制も、健康保険の赤字も、ぜーんぶ解消!

正論であるものの、色々な意味でブーイングだらけになりそうなスローガンではあります。

とりあえず、団塊世代のおじ様方、年金年金と喜んでいないで働きましょうか。

寺本名保美

(2015.09.25)



お付き合いがよすぎます

世界で第一位を争っている相手にトラブルが起きたからといって、自分たちの株価も一緒に下がる必要はないと思うのですが。

過去1世紀余り、盤石に、ある種頑なに、変化を拒みながら成長を続けてきた自動車業界の大きな曲がり角を何か象徴するかのような、事件でもあります。

自動車産業という、業種の横幅の広い分野で起きた巨大事件に、素材や加工品などの関連業種に売り物が広がっているようです。

但し、話をもとに戻しますが、自動車需要に対する懸念が出ている事件ではありません。
国内では2020年までに東京のタクシーの2-3割を新エネルギー搭載車に入れ替えるという話も出ています。

地合いが悪い、最悪のタイミングでの事件ではありましたが、日本にとっては悪いことではない、ぐらいのしたたかさをもって、見ておければと思います。

寺本名保美

(2015.09.24)



欧州が落ち着くまで

米国の利上げが見送られました。

米国としては珍しく、外的配慮を前面に出した政策決定となっています。

もちろん、中国への不安もあったでしょうが、それよりは深刻な移民流入が続く欧州の方が心配だったのかもしれません。

現在の移民問題が、全く収まる気配がないなか、欧州では通常の経済活動に支障が出始めています。

移民を巡る世論も割れており世情も安定していない中で、米国の利上げによって金融市場が混乱すれば、欧州全域に深刻な経済ダメージを与えることも懸念されます。

欧州や中国の内政がもう少し落ち着くことが期待されるまであと数か月、利上げ判断を先延ばしにしたことはしかたのない判断だったのでしょう。

それにしても、どこの誰よりも売られている日本株。
これはこれで、何かほかに原因があるような気もしていますが…

寺本名保美

(2015.09.18)



長い無策

日本国債が格下げされました。

ほとんど、話題になりません。

ただ、これは、国債の問題ではなくて、この一年具体的な経済政策を示してこなかった安倍政権への警告だと考えると、少し深刻です。

今の国会の騒動そのものにコメントするつもりはありませんが、とにかく早く正常化して、経済政策に舵を切らないと、そろそろ海外投資家から見放されます。

次の市場の戻りが、ジャパンパッシング、になるのではないかと、懸念せざるを得ません。

寺本名保美

(2015.09.17)



正しい反応

新興国やIMFの言うこともわかるのですが、本当は、景気が良いので予定通り利上げをします、と宣言したほうが、世界経済と株式市場にとってはプラスだと思います。

昨晩、米国で強い経済指標がでて、米国株式市場が堅調に推移したことは、そういう観点で見れば正しい反応といえます。

利上げを前に、投資家のポジション整理も大方終了していると思われることから、上げても上げなくても、FOMCの後については、比較的冷静な市場環境が戻るかもしれません。

寺本名保美

(2015.09.16)



少しは大人しくしませんか

金融市場イベント第一弾。日銀政策決定会合。

正直に言って、今日の午前中、株価が上がり、為替が円安になっている理由がさっぱり判りませんでした。

お昼過ぎの日銀の政策決定会合後に、株式も為替も反転したのを見て、想定以上に皆さんが日銀さんに期待していたということを認識したところです。

それで聞きたいのですが、何を期待していたの?

明後日のFOMCの決定に先んじて何か手を打たなければならないというほどの緊急性が今の日銀にあるとは思えず、海外景気の減速が国内景気に与える影響を見極めるにはあと3カ月ぐらいは掛かり、11月の郵政上場に向けての株価対策を日銀単独で行う理由は全くない。

どう考えても、今日は何もないでしょう…

無駄な売買やめましょうよ。
見ているだけで疲れるから…

寺本名保美

(2015.09.15)



とんでもないタイミングで5連休

今週は、週央に日銀政策決定会合、週後半はFOMCと、金融市場は身動きの取れない一週間となります。

かつ、週明け日本は5連休!

こんな大事なタイミングで、アジア時間最大の市場が閉まっていることの影響は少なからずありそうです。

日本はただでさえ、休日が多い。

個々に休みにくいから、国全体でお休み、というのは、グローバルな金融市場の一員としては、やや子供っぽい。

金融市場に関わる者にとって、平穏無事な、5連休は、願うだけ空しい、かもしれません。

寺本名保美

(2015.09.14)



動きがあるのはよいことですが…

今朝会社の前でもらった新築マンションの広告ティッシュ。

2020年に向けての資産形成のために…

収益物件として
相続税対策として
年金対策として

と続き、おまけのように

住居として

過去の不動産バブルの経験から言わせていただくなら、自分自身に使用使徒のない物件を借金して買うのは止めましょう。

いざとなったら、自分で住めばいい、と思えるものしか買ってはいけません。

マイナンバーや来年度税制改正は、不動産業界にとって久々の特需になりそうな気配です。

活気つくのはよいですが、将来の不良資産作りに繋がらないような売り方をお願いいたします。

寺本名保美

(2015.09.11)



市場からの期待

政府からの経済対策が見えてこない中、市場の期待はどうしても黒田総裁にいってしまうのは仕方がないことです。

先日来の日銀理事や今日の黒田総裁の国会答弁において、日銀当座預金の付利の撤廃についてのコメントが出るようになりました。

基本的には、想定していない、という返答が繰り返されています。

金融政策としての効果のあるなしはともあれ、心理的なプラス効果が大きいと市場では期待されている政策です。

日銀サイドの否定的なコメントの趣旨が、当座の付利をなくすと金融機関の収益構造にマイナスの影響を与え、それによって金融機関の基礎体力を毀損することで、結果的に事業法人への融資姿勢に悪影響がある、という論理構成になっています。

この論理、最もらしく聞こえますが、実際のところ、無駄な付利をつけて、金融機関に収益を与え、その結果、実態経済において信用創造が活発化しているのか、というとやや疑問が残ります。

リーマンショックからもう7年。金融機関への体力供給はもう大概にして、そろそろ市場からの期待に応えるべきではないかと私は思います。

寺本名保美

(2015.09.10)



日本株だけが下がった

昨日、世界の主要市場で日本株だけが大幅下落となった理由や本日の午前中に1000円近く上昇した理由は、判らないので横に置いておくとして。

一つ気になるとするならば、昨日は指数が下がる前から、これまで好調だったいわゆる低β系の個別銘柄の下落幅が大きかったことで、単に先物でドタバタしているというよりは、何か大きなファンドの解約でもあったのかと、少し心配しました。

安倍首相が再任され、経済政策を最重要課題と置くと言っている割には、年間4000円を上限として消費税還付という、ほとんど意味不明の政策案が出てきたりと、アベノミクスの第3の矢に対する失望感が高まりつつあります。

割高感のあった米国株式も今回の下落で心地よい水準にまで修正が進んでおり、アベノミクスの賞味期限切れに東芝問題が重なった日本株市場の魅力度が相対的に落ちてきているようにも見えます。

市場の方向性そのものには不安は持っていないのですが、今後の戻り局面で日本株が取り残されないかどうかは、注意深く見ておいたほうかよいかもしれません。

寺本名保美

(2015.09.09)



国が落ち着けば市場も落ち着く

中国の株式市場対策が、サーキットブレイカーや、長期保有者の税優遇、など、随分とノーマルになってきました。

G20で、他国の経験者から、よいアドバイスをもらったのでしょうか??

政府が落ち着けば、市場も多少は落ち着くかもしれません。

寺本名保美

(2015.09.08)



見せるだけでいいから

週末のG20の成果は、足元の市場変動の要因を各国で共有したことぐらいでしょう。

結局足元で何が問題なのかという点については
①中国の元の切り下げについて、明確な説明がされていないこと
②米国の利上げについての是非
③各国が通貨切り下げ競争に入るという懸念

の3点に集約されています。

それぞれの項目については、各国が責任を持って対処をする、という程度の合意に留まっていて、相変わらず、各国の金融当局の緊張感は、市場の変動幅ほど高まっていないように感じます。

市場が急落する度にここでも指摘していますが、金融当局はあくまでも市場の水準で危機を感じ、市場参加者は市場の変化幅で危機を感じます。市場の変化幅で危機を感じる市場参加者のセンチメントの悪化を長期間放置することの副作用について、金融当局の認識はやや甘いのではないかと感じます。

市場と金融当局との意識のギャップが修復不能となる前に、見せるだけでいいので、そろそろ救いの手の存在を意識させたほうがよいのではないかと思っています。

寺本名保美

(2015.09.07)



広げない方が…

公認会計士協会が全上場企業の監査担当会計士に、不正リスク調査を行うと報道されています。

過去に不正または不適切な会計監査に関わったか否かを匿名でアンケート調査をするとのことですが、何か中途半端な傷の開け方になりそうな嫌な予感がします。

傷口を浅く広く伸ばして、着地点がみえているのならよいですが、そうでないなら匿名のアンケートなど一利もない気がします。

中国や利上げより、私にはこの問題の転がり方の方が余程心配です。

寺本名保美

(2015.09.04)



アップルイベント2015

再来週のFOMCを控えた序盤戦。

昨日発表されたベージュブックは、「米国企業センチメントと雇用の強さと、中国を巡る先行きの若干の不透明さ」、という想定通りの内容となりました。

次のターゲットが明日の雇用統計。

もちろん米国の利上げの是非が、今の株式市場にとって大きな意味を持つのは当然ではあるのですが、実はそれよりも市場が重視しているのは、9月9日のアップルの新商品発表かもしれません。

毎度のことながら、発表当日まで全容が隠されているアップルのイベントには、世界中のAppleユーザーだけでなく、世界中の投資家の注目が集中します。一昔前インテルの決算に一喜一憂したように、今は世界の製造業がアップルの新製品の売り上げに一喜一憂しているのです。

アップルイベントの結果次第で、株式市場のセンチメントが大きく変わる可能性があります。
今回ばかりは、イエレン議長始めFRBの皆さんにとっても、無視できないイベントになりそうです。

寺本名保美

(2015.09.03)



振出しに戻る

今日の東京は久しぶりに太陽が出ました。
暑すぎるといっては文句を言い、急に寒くなったといっては文句を言いとしていると、今日のような穏やかな晴れ間のありがたさが身に沁みます。

株式市場が高すぎると文句を言い、下がり過ぎても文句を言っている今年度も、8月を〆てみてのポートフォリオ収益率は、おおよそゼロプラスマイナスの世界でしょう。

ロシアだのギリシャだの中国だのと色々とあったものの、結果は振出に戻っただけです。

今日のような穏やかな晴れ間を期待するのは、もう少し先になりそうですが、気持ちを切り替えて一から出直しましょうか。

寺本名保美

(2015.09.02)



傷を広げない

先月の急落で傷ついた投資家心理の回復に時間が掛かっているなかで、相変わらず各国の金融当局の冷静さが目立ちます。

ジャクソンホールでは各国中銀から、米国の9月利上げを即するかのような発言があり、FRB関係者のコメントのトーンにも取り立てた変化は見られません。

エコノミストによる、9月利上げの予想は半々と報じられており、8月前半の予想よりむしろ高くなっている印象すらあります。

この数日原油価格が戻っていることにみられるように、米国の利上げが米国経済の好調さ、更には米国を牽引役とした世界経済の堅調さを示唆するシンボリックな存在として認識されている印象もあります。

上げるにせよ上げないにせよ、9月中旬迄は波瀾な展開が想定されるなか、中途半端なリスクテイクも、無理な換金も、控えたほうが良さそうです。

寺本名保美

(2015.09.01)


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