2017年09月の思いつき


エネルギー産業の構造変化

東京で、電力会社と石油元売り会社とガス会社が共同で都市ガスを製造し、その都市ガスで発電をする、という内容が、「東京電力」とJXTGと「大阪ガス」との間で発表されました。

電気とガスと石油が同じ会社になれば効率が良いだろう、ということは想像に難くないのですが、それが既存の地域寡占の会社間でなできなくて、地域を跨げば可能である、というのが、これまでの日本の産業構造が如何に硬直的であったのかをよく物語っています。

あとはこれが消費者にとって、どれほど優位なものとなるのかが見えてくれば、全国的なこうしたエネルギー産業の再編にも繋がっていくでしょうし、逆に同床異夢が露呈し、結局大きな事業にならない可能性もあるでしょう。

いずれにしても、自動車が変わり、エネルギーが変わり、社会の仕組みも少しずつですが変わっていきそうです。

寺本名保美

(2017.09.29)



本日は、愚痴

政党にはコンプライアンス規程などというものは存在しないのだろうか。

他党(同業他社)への転職は6ヶ月間禁止、とか
退職(離党)は、事前に申し入れて了承をとる、とか
顧客(国民)本位の原則、とか。

まぁ、パワハラ規程もセクハラ規程もなさそうだから、仕方ないですか。

とにかく、私、本日絶不調。
愚痴っぽくなるので、この辺で。

寺本名保美

(2017.09.28)



一休み

ドイツとフランスの選挙結果を受けて、ユーロが反落を始めたことは、グローバルな投資環境にとっては、むしろプラスであるのかもしれません。

そもそも今年4月以降のユーロの上昇スピードにはやや過熱感もあり、ドイツの株式市場は通貨高とテーパリングを懸念した調整局面に入っていました。

マクロン大統領の言っている、EU共通予算や、負債を含めたバランスシートの相互補完が万が一実現するとするなら、ユーロはかつてのドイツマルクの水準を意識した上昇過程に入っていくかもしれません。

中長期的にはそれが正しい選択であったとしても、今のEU圏内の国々にはそれに耐えられるまでの体力はとうていないでしょう。

為替も政治も、一旦スピード調整をするには、よい選挙だったのかもしれません。

寺本名保美

(2017.09.27)



本当に嫌

政治家のみなさん。お願いだからこれ以上「政治家」を嫌いにさせないでください。

メディアのみなさん。お願いだからこれ以上「マスコミ」を嫌いにさせないでください。

政治もメディアも、まだまだ社会には重要なものなのです。

政治やメディアに対し、諦めてしまったら、社会の成長はそこで終わってしまうと思うのです。

「政を行う」だけなら、官僚だけで十分です。
「情報を取る」だけなら、ネットだけで十分です。

政治やメディアには、単なる行政や情報媒体として以外の役割があると思うから、期待するのです。

お願いです。政治家もメディアも自らの存在意義について、もう一度考え直してみてください。
このままでは日本社会が崩壊してしまいそうです。

寺本名保美

(2017.09.26)



それぞれの移民

昨日たまたまドイツのブナの森のお話しを読んでいたから、ということではないのですが、メルケル首相の選挙後の勝利宣言を見ていて、ふと「流浪の民」の歌詞を思い出しました。
あの「ぶなーのもりーの」とう合唱曲です。

あれは、ナイル川流域からドイツに流れてきたエジプトの民を歌っているまさに「移民の歌」です。

我々は一言で「移民」と括ってしまいがちですが、移民には各国それぞれの歴史があります。ドイツにとっての移民、英国やフランスのような宗主国にとっての移民、植民の地であるアメリカにとっての移民、海に囲まれている日本にとっての移民、全て持っている意味合いが異なるのでしょう。

今はそれぞれの「移民」という単語がハレーションを起こして、グローバルな問題であるように見えますが、移民問題は本質的には他国にはうかがい知ることの困難な、内政問題であるとも思います。

ドイツは移民を否定する右派が初めて議席をとりました。ドイツの移民問題が、単なる内政問題で収めることができるかどうか、メルケル首相の今後に期待するしかありません。

寺本名保美

(2017.09.25)



少し嫌な気分

今日の東京市場は、異例の国連演説を受けた異例の水爆実験予告により、昨日までの上昇気分が一掃されてしまいました。

S&Pによる中国の格下げも、アジア全体の雲行きの怪しさを象徴しているようで、気分を落ち込ませています。

当のアジアに居ると、今回の騒動が、グローバルにどのように評価されているのか、なかなか判りにくい面があります。

北朝鮮問題はこれまでグローバルな金融市場では、真剣なリスクとして認識されてきてはいません。

この数日の情勢の変化が、グローバルな投資家心理にどのような影響を与える可能性があるのかは、今日の欧米市場の反応を見てみないとなんとも言えないでしょう。

米・欧の金融政策の転換には、耐久性を見せている新興国市場の展開も気になります。

どうにか好調さを維持してきたこの四半期。最後の最後にやや波乱が待っているという感じでしょうか。

寺本名保美

(2017.09.22)



債券運用は脳トレが必要

9月に予定されていたECB・英・米国の中央銀行の会合が、昨日の米国で終了しました。

そういえば、日本は今日から行っています。忘れていました…

結論から言えば、ECBのテーパリングは10月に議論をする。
英国の利上げは11月に議論をする。
米国は10月からバランスシートの正常化プロセスを開始する。

ということで、トランプ大統領の信任問題や北朝鮮問題等での夏場のリスクオフムードは一掃された感があります。

ポンド安でインフレになった英国以外については、もうそろそろ「インフレ率」で金融政策を語るのはやめた方がいいのだろうか、という迷いが感じられるようになっています。

金利水準を決定する最大のファクターであった「インフレ率」の意味合いの変化は、中央銀行のみならず、債券の投資判断者に対しても、大きなマインドセットの転換を要求することになるでしょう。

半年後の株式市場の水準を予想することも難しいですが、今はむしろ長期金利の水準を予想することはそれ以上に難しい。

元々頭の堅い債券担当者。少し脳トレが必要になるかもしれません。

寺本名保美

(2017.09.21)



おばさんの心配

新幹線に乗っています。

ほぼ、私と同い年の、東海道新幹線です。

小さい頃、新幹線の中で、折り紙のような紙のコップで、冷たい水が飲めるのが、嬉しくてしかたがなかったことを思い出しました。

まだ、自動販売機も珍しかった時代の話です。

あんなことで、あれほど感激した自分が、可愛くもあり、羨ましくもあります。

発明は不便から生まれ、発見は感動から生まれます。

便利で感動のない社会からは、発明も発見もありません。

今の子供達は、何かに感激して大きくなっているのか、ちゃんと、驚いたり、感激したりしてるのか。

おばさんは、少し心配です。

寺本名保美

(2017.09.20)



されど選挙

今日の日本株式市場が、日本の解散総選挙を好感しているから、という説明は全く論外として、為替市場は今日からのFOMCに意識を集中しています。

それはそうとして、最近、「国民」が許すとか許さないとか、「国民の意志として」とか、いうフレーズをメディアが多用しているなかにおいて、私には段々とこの「国民」というものが理解し難くなってきています。

このタイミングでの総選挙は、この「国民」というものの中心線がどこにあるのかを理解するにはよい機会となりそうです。

この間まで、解散しろと言っていたはずの野党が、今回は大義がないと反対しているような政治。

どこにもここにも期待し難いのは事実ではあるものの、600億円の選挙コストに見合う、意味のある選挙にして欲しいと心から思っています。

寺本名保美

(2017.09.19)



高齢者と技術

年寄りと暮らしていると、世の中のテクノロジーの進歩から、どうも取り残されているように感じることがあります。

介護施設等の設備は進歩しているのかもしれませんが、家の中で使える補助器具は10年前からほとんど進歩していません。

介護保険や年金に関わる書類は相変わらず、煩雑で小難しく、そもそも文字が小さくて本人達には読めません。

補聴器の値段は下手をすると中古の自動車が買える程高く、病院に行くためのタクシーも「病院に行きたい高齢者」が集中する時間には配車予約がほとんどとれません。

テクノロジーに馴染んだ今の現役世代が高齢者になるまでの後20年位の間、テクノロジーと社会の変化に対応できない高齢者層が一時的に急増することになります。

年寄よりも子供に資金を、という意味も理解できますが、とにかく目先の課題に対し一旦対応していかないと、社会が成り立っていきません。

寺本名保美

(2017.09.15)



取引が商品に変わる理由

「金融取引」が「証券化」や「ファンド化」によって、「金融商品」となったものに接する時は、プロフェッショナルな取引であったものが一般投資家の関わる商品となった理由について、一度疑問をもって見ることをお勧めします。

損害保険の再保険
未上場企業融資
鉱山の採掘権
航空機リース

いずれも、銀行や保険会社や大手商社が、高度なリスク管理の元で取ってきた、ハイリスクな金融投資案件です。

彼らには本業としてのプロフェッショナルなスキルの他に、リスクバッファーとなる、厚い自己資本があります。

金融投資案件が、金融プロフェッショナルのリスクから切り離されて、金融商品化するということは、その案件が本来のリスクテイカーの手に余るような何らかの事情が発生しているということを意味しています。

それが投資家にとって、投資チャンスなのか、単なるリスクの転嫁なのかは、その理由を精査してみないことにはわかりません。

綺麗な花にある刺を見極めることは、金融商品選択における初めの一歩であることを、決して忘れないようにしたいと思っています。

寺本名保美

(2017.09.14)



いよいよ

アップルの新商品が公開されました。
今週の米国株式の高値更新に大きく寄与しているこの新商品が、単なる期待先行だったのが、これからがスタートになるのかは、今日以降の市場評価額によります。

今のFANG相場がバブルであるのかないのかを判断する目先の試金石にもなるでしょう。

私は買いませんが、社内では買う人がいそうなので、また、使用感はご報告します。

寺本名保美

(2017.09.13)



仮想通貨と政府

中国政府が、各種仮想通貨の規制やビットコイン取引市場の閉鎖を検討しているとの報道から、ビットコイン市場が乱高下をしたようです。

よく理解していないのですが、そもそも仮想通貨というものが、国の規制の外側にいるのであれば、当該市場を閉鎖したとしてもビットコインの価値そのものが無くなるわけではない、ということになるのでしょう。

中国の市場が閉鎖されたとしても、ネットが繋がる限りにおいては、他国の市場で取引をすることも可能らしい。

とか、いうことを考えていると、この仮想通貨の世界については、あの中国政府であったとしても、コントロールできないということで、その存在を中国政府がどのように黙認していくことになっていくのかについて、非常に興味があります。

世の中、何がどう変わるのか、5年先どころか、3か月先ですらよくわからないことが多くなってきました。

寺本名保美

(2017.09.11)



外交の重要性は増しています

太陽のフレアの大規模は爆発により、電子機器に影響があるかもしれません、というニュースと一緒に、北朝鮮が電磁パルス(EMP)爆弾の製造を開始しました、というニュースが流れるのは、ほとんどブラックジョークの世界です。

その内北朝鮮から大量のドローンが日本海に放たれました、というニュースがありそうな世の中に、リアル感がでてきました。

各国の政治家が世界レベルで話し合わなければならない項目が技術の進歩と共に、急激に増加しています。

何処の国も、内輪もめをしている場合ではありません。

寺本名保美

(2017.09.08)



災いは空から

米国で大型ハリケーンによる被害が拡大しています。

先月のハービーによる被害の全容が見えない中、次のイルマが上陸すると、経済損失額は合わせて30兆円を超えるとの試算も見られます。

ハリケーンによる被害救済を優先するため、足元での最大の懸案事項だった米国の債務上限問題が3か月先送りされました。
オバマ大統領の再選選挙の風向きを当時のハリケーンサンディが劇的に変えたことを思い出します。

米国にとってもトランプ大統領にとっても、本音を言えば北朝鮮どころではない、のかもしれません。

損害保険系の戦略での損失の行方はまだ良く見えてきていませんが、あまり楽観できる状況ではないようです。資源設備系のインフラ投資やMLPなども心配です。
手持ちのポートフォリオにどのようなリスクが含まれているか、少し気にしておいた方がよさそうです。

寺本名保美

(2017.09.07)



セミナーご報告 アトムは日本を救えるか?

昨日弊社セミナーを無事に開催することができました。

会場の隣の部屋がゆるキャライベントの控室だったので、運のよいお客様は可愛いゆるキャラがお出迎え、というおまけ付きでした。

第一部のメリ先生のお話しで、欧州中心に進んでいるIOT社会と比較した日本の現状について触れていただきました。日本のITO化はまだ始まったばかりではあるものの、「日本人の大好きなロボット」が日本の未来を明るく照らす可能性を指摘されていました。

第二部の私のパートではIOTに加え、バイオエコノミーでの技術革新も含めた変化の方向性を踏まえたお話しをさせていただいたのですが、「個人情報とバイオ」という日本社会がやや苦手とする方向への産業変化が日本の経済成長力や企業業績の足を引っ張る要因になるリスクも感じています。

日本人がロボットを好きなのは鉄腕アトムの影響が大きいと言われています。当面は手塚治虫の遺産に頼って時間を稼ぎながら、次の大きな変化に対応できる社会構造の変化を進めていかなければなりません、

日本企業が変化に対応し国際社会から取り残されないために、最終投資家のできること、すべきことに、我々も真摯に取り組んでいかなければならないのだと思います。

寺本名保美

(2017.09.06)



本日のセミナー

本日は弊社の定例セミナーが開催されます。

今回のテーマは「産業大転換 とポートフォリオ戦略 」とし、第一部では新世代テクノロジー改革の専門家であるメリ・ロシッチ博士をお招きし、グローバルで急速に進行している経済のIOT化について、説明をしていただきます。

第二部では、IOTだけでない広範な産業構造の大転換が始まっていることを前提にした資産運用戦略について、私からお話をさせていただきます。

今回のセミナーの準備をする過程で浮かびあがってきた、世界経済の力強さと日本経済の沈滞とのコントラストが気掛かりではありますが、とりあえずは時代の変化を実感し今後の投資戦略に生かしていただけるようなセミナーにしたいと思っています。

詳細はまた明日ご報告します。

寺本名保美

(2017.09.05)



お金はどこから湧いてくる?

北朝鮮の軍事挑発に対し、トランプ大統領は北朝鮮と通商関係のある国に制裁を科すことを検討しているとしていますが、TradeMapというサイトによると、北朝鮮と最も貿易量の多い国は中国で、米国が2番手につけています。

こういった国に対しての統計の取り方は難しいとしても、少々脇が甘い発言だったかもしれません。

それにしても、どうしたらこれだけ資金が続くのかについては、トランプ大統領でなくても不思議ではあり、統計にでてこない資金フローというものが如何にグローバルに展開されているのかの証左でもあります。

それはそうとして、明日は弊社のセミナーです。

何かと気忙しいこととは存じますが、ご参加予定の皆さまにはよろしくお出かけいただけますよう、お願いいたします。

寺本名保美

(2017.09.04)



いつまでもあきらめきれないプラットフォーム

『ソニーもAIスピーカー 頭脳はグーグルに依存-(日経新聞)』

こういうヘッドラインが、日本の産業革新を阻害していると思うのです。

私としては、記事中にあるドコモのようにスマートスピーカーに搭載される頭脳(AI)の開発を自前で行うとしている会社のほうがよほど心配です。

この分野において基幹技術の開発に時間とコストをかける段階については、もはや決着がついています。今しなければいけないことは、既にある基幹技術をどう利用しどう乗っかって、自らのビジネスを展開していくか、です。

足元でまだ複数ある基幹技術のどのグループに乗っかるかは、重要な判断になるので、表題のヘッドラインをもし書き換えるなら、「頭脳はグーグルに依存」、ではなく、「頭脳はグーグルを選択」でしょう。

いつまでもいつまでもプラットフォームの幻想を追うのは、本当に終わりにしたほうがよいと思います。

寺本名保美

(2017.09.01)


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