子供に聞かせる選挙
2024年から続いていた主要国の「選挙イヤー」の終盤の山場だった日本の参議院選挙が終わりました。
インフレと分断の時代において、政権与党に勝ち目はなく、どの国においても政権交代のきっかけとなる選挙となりました。
そういう意味では、今回の選挙結果に違和感はなく、日本もまた国際政治の中の一部であることを、改めて確認する週末だったのかもしれません。
それにしても、日本だけでなくもちろん米国を始めとする他国においても同様の傾向があるとは思いつつ、「子供に聞かせたくない選挙演説」というものが主流となるのはいかがなものかと、つくづく思うこの2週間でした。
他者を否定することでしか自己主張できない大人。
他者を排除することでしか自己防衛ができないとする大人。
幸福よりも不幸の数を数えることが得意な大人。
選挙というものはこういうもので、与野党逆転を目指す以上、現状の否定がスタートラインだということは承知の上で、それでもなお「政治」がこんなカッコ悪い大人のするものだと子供に刷り込まれることが、将来の政治にとって良い影響を与えるとはどうしても思えないのです。
選挙が罵詈雑言無礼講の大人の喧嘩祭りではなく、文字通り「未来を担う子供達」に聞いて欲しいと思える真の戦の場に戻ることを心から望んでいます。
寺本名保美
(2025.07.22)